現代の婚約事情 結納や顔合わせはどうする?

結婚をするために積極的に活動を行う、『婚活』という言葉がすっかりと定着しました。

『結婚』をする前に、『婚約』というステップがありますが、最近では以前と形が変わってきています。

ここでは、婚約の形として定番の『結納』はもちろん、最近のカップルがどのようにして婚約を行っているのかについてお伝えしていきたいと思います。

私たち夫婦や友人らの経験も交えつつ、ご紹介できたらと思います。


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illustACより


口約束だけでも成立するが、証人を立てたほうが◎

そもそも、『婚約』とは結婚の意志を固めたカップルが交わす約束のことです。

2人だけの口約束でも婚約は成立しますが、実際には2人の決意を公表し、広く社会に認めてもらうのが良いでしょう。また、こうしておくことで万が一トラブルが発生した場合に、『婚約をしていた』という証明になります。

婚約については特定の法的手続きがないため、その『自由さ』が逆にカップルたちを悩ませているとも言えます。多くの場合、結納や指輪の交換、両家揃っての顔合わせなどが行われます。

ちなみに、このときに交換される指輪は『婚約指輪』と呼ばれ、男女とも左手の薬指につけます。男性の払う着手金のような意味合いがあるので、ダイヤモンドのような高価な宝石の指輪にすることが多いです。

よく、『男性の月給3ヶ月分』などと言われますが、この数字そのものにはまったく根拠がないようです。1950年代のアメリカの宝石会社が用いたキャッチコピーを、1970年代ごろから日本でも真似て、そのまま定着したのです。

最近では婚約指輪そのものを交わさない場合や、婚約する前に男性が女性に指輪を贈ってプロポーズすることもあります。ちなみに、婚約指輪は高価なものが選ばれますが、それに比べて『結婚指輪』は比較的安価になる傾向があります。


地域によって異なる『結納』のスタイル

続いては、婚約の形についてそれぞれご紹介していきたいと思います。まずは、昔からの定番『結納』についてです。

結納とは両家が縁を結ぶことを確認し祝うための儀式であり、地方によって意味や形式が異なっています。

関東では、男女双方で同品目の結い納品を用意し、男性からは結納金を、女性はその半額を同日に交換する『往復型結納』という形が一般的です。

一方で、関西では主に男性が結納品を贈り、女性は後に袴料を納めるか、まったく贈らないという『片道型結納』という慣習になっています。

そして、仲人が両家を往復する形の結納を『正式結納』、両家の人々と仲人が一同に介して行われるのが『略式結納』と呼ばれます。近年では、仲人を立てずに男女本人と双方の両親だけで執り行うケースも増えてきています。

さて、結納の日取りは、関係者などが話し合って決めますが、結婚式の6ヶ月~3ヶ月前が一般的です。

日時はいわゆる『日取りの良い日』を選ぶようにします。女性側の家で行うことが多いですが、レストランやホテルの一室を利用するケースも増えています。

それでは、結納品について詳しくみていきたいと思います。
正式には9品目の縁起物を飾りますが、地域によって慣習が異なることに注意が必要です。

目録:結納品の品目や数を記したもの
末広:純白の扇子で、『純真無垢』と『末広がり』の意味
子生婦(こんぶ):昆布で、『子宝に恵まれる』と『よろこぶ』の意味
金包:結納金を包んだもの
友志良賀(ともしらが):白い麻糸で、『白髪になるまで仲良く』の意味
松魚(かつお)節:かつお武士で、『男性の剛毅』の象徴
長熨斗(ながのし):あわびの肉を干して伸ばしたもので、『長寿』の象徴
寿留女(するめ):するめで、『幾久しく』と『噛めば噛むほど味が出る嫁』の意味
家内喜多留(やなぎだる):祝い酒で、『その家に福が来るように』との意味

これらの結納品は、挙式の当日まで床の間に飾っておきます。

その後は、昆布・かつお節などは食材として使い、ほかの結納品は取っておくか、処分するようにします。処分に困る場合は、神社に持っていって処分を依頼することも可能です。


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最近では顔合わせ食事会が定番

さて、今までは結納について簡単にご紹介してきましたが、ここからは婚約のさまざまな形を上げていきたいと思います。

私たちの場合は、婚約指輪の交換や結納はせず、少し高めの日本料理店で両家揃って食事会を行いました。
私の友人らも、このスタイルが多かったそうです。それでは、婚約の形についてまとめます。


・婚約披露パーティー
欧米では一般的な行事で、友人たちを招いて婚約を発表し、記念品の交換などを行います。

・婚約式
2人の誓いがメインイベントで、クリスチャンには不可欠な儀式です。両親や家族、友人や仲人などが立会い、婚約の証人となります。

・食事会
両家紹介の意味も兼ね、仲人を交えて少しあらたまった会食を行います。食事だけの場合もあれば、ここで指輪や記念品を交換することもあります。

・婚約指輪を交わすだけ
特にセレモニー的なことは行わず、指輪のみを交換するスタイルです。

・婚約通知
通知状を出すことで、広く社会に婚約をアピールします。通知状が婚約の証となり、受け取った人が証人となります。


このように、『婚約』と一口に言ってもさまざまなスタイルがあります。
決まった形がないので、両家の親や仲人などと相談しながら、自分たちに合った方法を選びましょう。

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