書道セットの内容物は? 習い事と学校と2ヶ所で使う場合は?
小学校3年生からは国語の授業の一環として
毛筆の扱い方を学習します。
それに必要となるのが『書道セット』です。
ここでは、学校教育における書写や書道の扱い
書道セットの内容物や習い事との兼ね合いなどのテーマについて
経験談も交えつつご紹介したいと思います。
中学校までの『書写』と高校の『書道』は考え方が根本的に異なる
小学校や中学校などでは国語の授業の一部として『書写』が行われます。
書写とはその名の通り『文字を書き取ること』を指し
『習字』とも呼びます。
主として、筆を使う『毛筆(もうひつ)』と
鉛筆などを使う『硬筆(こうひつ)』に分けられます。
『文字を正しく整えて書くこと』が目的です。
毛筆は『硬筆による書写の能力の基礎を養うよう指導』されます。
硬筆は『毛筆との関連を図りながら、
特に取り上げて指導するよう配慮すること』という位置づけです。
小学校や中学校では
すべての人が書道セットを使います。
中には高校のときにも
学校で使った方がいると思います。
高校では『芸術』という教科があり
音楽、美術、工芸、書道の中から選択して履修します。
お気づきの方もいるかも知れませんが、
高校では『書写』ではなく『書道』となります。
書写が文字の教育であるのに対し、
書道は芸術教育の一環として行われています。
中学校までは『お手本と似ている字が良い』とされますが、
高校ではそれだけでなくデザインや構成なども問われます。
そのため、中学を卒業して高校で書道を習うと
『違和感』を感じることもあります。
毛筆に必要な道具がそろった『書道セット』
さて、毛筆の授業に欠かせないのが『書道セット』です。小学校においては3年生から毛筆の授業が始まりますので
書道セットを購入しなくてはなりません。
一昔前までは、男の子は黒の書道セット、
女の子は赤の書道セットが主流でした。
あまり選択肢もありませんでした。
しかし、最近では有名スポーツブランドのロゴや
キャラクターをあしらった書道セットも多数販売されています。
ちょっと見るだけでは
それが書道セットである
ということが分からないくらい
オシャレなものが増えてきています。
それでは、書道セットの内容物について、
少しご紹介したいと思います。
・太筆
初めて筆を触る子供にも扱いやすいよう、
メーカーごとにさまざまな工夫が施されています。
・下敷き
フェルト状の下敷きで
半紙の下に敷きます。
最近では文字のバランスを学ぶために、
罫線が入っているタイプも多いです。
・墨液
黒色がセットされています。
キャップは横になっているものの方が
使いやすいと思います。
・細筆
作品に名前や学年を書くときに使います。
・すずり
墨液を入れたり、墨をすったりするのに使います。
筆を動かしながら筆に含まれる墨汁の量を調節します。
・墨
基本的には墨汁を使いますが、
墨をすって字を書くときもあります。
・文鎮
半紙を押さえるのに必要なものです。
・筆巻き
太筆、細筆はもちろん、
予備の筆も入れて収納します。
・水差し
墨をするときの必需品です。
スポイト式なので扱いやすいです。
このほかに、書写の授業では半紙や新聞紙などを使います。
書道を習っている場合、2つ用意したほうが無難
早くから子供に書道を習わせているご家庭も多いのではないでしょうか。
そうなると気になってくるのが
『書道セットの扱い』です。
国語の授業のたびに
学校に持っていくのも良いです。
しかし書写は道具を忘れるとアウトなので、
あまりオススメしません。
私も小学校低学年のころから書道を習っていたので、
実際に、この問題に直面しました。
経験者から言いますと、
『2つ用意する』というのが絶対にオススメです。
それには3つ理由があります。
1つめは前述の通り、いつも持ち帰ったり
学校に持っていたりするのが煩雑だということです。
書道セットは学校に置いておくのが良いでしょう。
2つめは、指導者の問題です。
書道にはたくさんの流派があり、
筆の使い方や練習での半紙の折り方、文字の大きさなど、
それぞれ考え方が異なっています。
特に、私が習っていたところでは、
『毛筆も硬筆も、根元まで墨につける』のが基本でした。
しかし、小学校で初めての毛筆の授業のときに
トラブルが起こりました。
先生が、『毛筆は全体の2分の1、
硬筆は毛先だけに墨をつけましょう』と言ったのです。
このように、指導者によって色々と分かれますので、
学校用と習い事用は別々にした方がオススメです。
3つめとしては書道セットの内容に
不満を感じてしまうということです。
書道を習っていると、
筆によって仕上がりがかなり異なることに気づきます。
しかし、書道セットは初心者向けなので、
物足りなく感じることがあります。
このことからも、学校では皆と同じ書道セットを
習い事ではちょっと良い筆を使い分けた方が良いと言えます。
以上の3つの理由から、
既に書道を習っている場合は
その道具を学校用に使うのではなく、
新しく学校専用として購入するのがオススメです。