桜餅(さくらもち)2種 「道明寺」と「長命寺」の違いは?

寒さが和らぎ、桜のシーズンが近づいてきました。
お花見のお供として、
塩漬けの桜の葉を用いた和菓子『桜餅』は定番ですね。

桜餅は関東と関西によって少し形が異なっており、
前者はクレープ状の生地が特徴的な『長命寺』、
後者は道明寺粉で生地を作る『道明寺』と呼ばれています。

ある調査では、道明寺を食べる方が8割との結果が出ています。
また、道明寺は電子レンジを使って家庭でも簡単に作ることができます。

ここでは、道明寺のお手軽レシピや、
桜餅をモチーフにした新しい食品についてご紹介していきたいと思います。

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関東と関西で、桜餅の種類が異なっている!

桜餅とは、その名の通り桜にちなんだ和菓子のことです。
塩漬けで香る桜の葉を用いて作られ、
地域によってさまざまな種類があります。

そのため、桜餅を分類するために
異なる名称を使って呼ばれることがあります。

一般的には関東では『長命寺(ちょうめいじ)』、
関西では『道明寺(どうみょうじ)』
と呼ばれる桜餅が好まれています。

それぞれの特徴について、
まずはご紹介しましょう。

長命寺は塩漬けの桜の葉を用いた、
江戸に発祥した桜餅です。

東京隅田川の向島には
この桜餅を作り始めたといわれる同名の寺があります。

長命寺は、小麦粉で作った生地をクレープ状に焼き、
こし餡を包み、桜の葉で巻くのが特徴です。

これは、関東甲信地方を中心に、
東北地方(太平洋側および秋田県)、
静岡県、島根県、鳥取県に分布しています。

道明寺は道明寺粉を用いて桜の葉で包みます。
京都の茶店や和菓子店でよく見られるため、
京風桜餅とも呼ばれます。

そして、大阪府藤井寺市には同名の寺が存在します。
道明寺は、道明寺粉を蒸して餅を作り、
これに餡を詰め、桜の葉に包んだものです。

関西地方以西や、北海道、東北地方(日本海側)、
中部地方に分布しています。


蒸し器を使わずに、電子レンジで道明寺を作る
お花見のお供としても人気が高い桜餅ですが、
ある調査によれば8割の方が
道明寺を好んでいるとの結果が出ています。

また、桜の葉を食べる方が大半だとの結果も出ました。
道明寺は蒸し器を使って作るのが一般的ですが、
電子レンジで作ることもできますので、
ぜひ挑戦してみてください。

【材料】10個分
・道明寺粉 1カップ
・桜の葉 10枚
 (シーズンになるとスーパーの製菓材料コーナーなどで購入できます。)
・湯 300cc
・砂糖 大さじ1
・食紅 少々
 (多すぎると真っ赤になってしまうので注意が必要です。)
・こし餡 200g

【作り方】
■(1) 食紅を少量の水で溶かしておき、
   別のボウルに水をためて
   桜の葉を1時間ほど入れて塩抜きをします。

■(2) こし餡は10等分して丸めておきます。

■(3) 大き目の耐熱容器に湯を入れ、
   溶かしておいた食紅を加え、
   よく混ぜて色づけをします。

■(4) 砂糖を加えて溶かし、
   道明寺粉を加えて軽く混ぜ、
   ラップをして600Wのレンジで約6分加熱します。

   その後、ラップを取らずに
   そのまま10分ほど蒸らします。

■(5) 道明寺粉がふっくらとやわらかくなったら、
   ゴムべらで全体を軽く混ぜます。

■(6) 生地を10等分にし、丸く広げて手に乗せ、
   丸めておいたこし餡を置いて包み込んで丸めます。
   このとき、俵型にまとめると
   お店で買ったような仕上がりになります。

■(7) 桜の葉の裏が表に来るようにして
   (葉脈が見えるようにして)巻きます。

ちなみに、出来上がってからすぐに食べるよりも
1~2時間置いたほうが桜の葉の香りが移るので
オススメです。


ロールケーキやビールなど、和菓子以外の食品も登場

最近では常識にとらわれない、桜餅をモチーフにした
食べ物を見かけるようになりました。

ここでは、『ロールケーキ』と
『ビール』についてご紹介したいと思います。

・ロールケーキ
さまざまな洋菓子店などが、
桜餅からヒントを得たロールケーキを発売しています。

ザ・キャピトルホテル東急では、
桜のエキスを加えた香り豊かなクリームに、
黒豆と桜の花びらを練りこんだ『桜餡』を合わせ、
もっちりとした米粉の生地でロールしています。

ケーキ全体を覆うように桜風味のクリームがデコレーションされ、
見た目でも味でも春を楽しめるスイーツとなっています。


sakuramochi

・ビール
神奈川県の地ビール会社であるサンクトガーレンから、
春を一足先に感じる『さくら』という名のビールが発売されます。

これは長野県伊那市にある高遠の桜の花や葉を使ったビールで、
ほんのり桜餅の風味がするとのことです。

ビールの苦味の元となるホップの使用は控え、
桜の花と葉で風味付けをしているため、
やわらかい口当たりが特徴です。

ただし、日本の酒税法では
ビールの原料として桜が認められていないため、
表記は『発泡酒』となります。

このように、最近では従来の桜餅の枠を超え、
柔軟な発想で数々の商品が誕生しています。

お花見のお供に、
こういった食品もピッタリなのではないでしょうか?


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