当帰芍薬散は妊娠に効果あり？
初夏に大きな花を咲かせる「シャクヤク」は、見て楽しむだけでなく
根を生薬として使うのも一般的です。
「葛根湯」や「芍薬甘草湯」などのポピュラーな漢方薬にも配合されていますし
女性向け漢方薬として知名度が高い「当帰芍薬散」や「婦宝当帰膠」にも含まれています。
当帰芍薬散は主に、月経異常や冷え性、更年期障害などに悩む方が
多く服用しています。
ここでは当帰芍薬散の効能や副作用などについて
まとめていきたいと思います。
6種類の生薬を組み合わせた漢方薬
「当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)」は漢方薬の1つであり血行を良くして体を温め、貧血症状を改善します。
また、痛みを和らげたりホルモンバランスを整えたりする効果も期待できます。
漢方薬は自然の草や木などからとった「生薬(しょうやく)」と呼ばれるものの
組み合わせによってできています。
当帰芍薬散は、「当帰」と「芍薬」を中心に
以下の6種類の生薬からなっています。
【血行を良くして貧血症状を改善し体を温める】
○・当帰(とうき)
○・川きゅう(せんきゅう)
当帰
【生理痛や肩こりなどの痛みを和らげる】
○・芍薬(しゃくやく)
芍薬
【漢方の代表的な利尿薬でありむくみ症状を改善する】
○・蒼朮(そうじゅつ)または白朮(びゃくじゅつ)
○・沢瀉(たくしゃ)
○・茯苓(ぶくりょう)
これらの生薬が一緒に働くことにより、より良い効果を発揮します。
女性にオススメ！当帰芍薬散の効能とは？
続いては、当帰芍薬散の効能についてご紹介します。一般的に女性に用いることが多く、その中でも特に
色白で冷え性、やせ型で体力のあまりない方に向いています。
具体的な効能としては
体の疲れや冷え性、貧血症状、生理不順、生理痛、生理前後の不快症状
不妊症、むくみ、頭痛、めまい、肩こり、更年期障害などが挙げられます。
ドラッグストアなどでも漢方薬を買うことができますが
購入や服用の際には専門家に相談するようにしましょう。
持病がある方や服用中の薬がある場合は
医師に相談してからにします。
胃腸が弱い方や嘔吐や下痢などを起こしやすい方は
特に注意が必要です。
また、胃の不快感や食欲不振、発疹やかゆみなどの副作用が
起こることもあります。
「不妊に効く！」と口コミで大人気
女性の不調に効果がある当帰芍薬散ですが最近では不妊治療を行っている方の間でも話題になっています。
不妊治療をしていく中で「漢方薬を試してみようか…。」
と考える方は多いです。
不妊に効果があるとされる漢方薬は他にもあるのですが
ダントツで当帰芍薬散を使う方が多いです。
体質にもよりますが、原因不明の不妊に悩んでいた方が
これを服用して妊娠に至ったというお話もあり
口コミで話題になっています。
不妊治療中の場合は、主治医に漢方薬の治療について
相談するようにしましょう。
治療中はホルモンバランスを整えるために
薬が処方されることがほとんどです。
そういった薬との飲み合わせの問題もありますので
必ず相談するようにします。
また、ドラッグストアなどで漢方薬を買おうとすると
「意外と高いな…。」と感じる方が多いと思います。
しかし、病院で処方してもらえば保険が適用されるため
市販の漢方薬よりもかなり安く購入することが可能です。
女性特有の症状にお悩みの方は、専門家と相談した上で
「漢方薬」という選択肢も考えてみてはいかがでしょうか？
この動画は当帰芍薬散（脾虚痰湿血虚タイプ）とは似ているけれど
タイプが少し異なる婦宝当帰膠（気血両虚タイプ）
の構成生薬（9種類）の紹介です。