ぎんなんは身近な存在
公園でぎんなん拾いをしている方を見ると、秋を感じますね。
昔、トンカチでとんとんたたいて、ぎんなんの殻むきをしたことを思い出します。
ごはんでも、茶わん蒸しもとてもおいしいですよね。
でも中毒には気を付けてくださいね。
ぎんなんの食中毒
まず気をつけたいのが、「もともとはくすりとして使われていた」という点です。去痰作用、鎮咳作用があることから、ぜんそくやせきどめに、また膀胱筋の働きを強くすることから、頻尿や夜尿症の改善に、それぞれ効果があるとされています。
子供によさそうだなとつい思ってしまいますが、要注意です。
ぎんなんを食べ過ぎると、結果ビタミンB6の欠乏症からくる「ぎんなん中毒」という痙攣など異常行動を起こすことがあるのです。
子供(10歳以下)は7粒以上
成人は40粒以上 で、中毒症状が現れると聞きます。
ぎんなん中毒症状が出るうち70%が子供からです。年齢の数だけ食べさせるという言い伝えもありますが、特に解毒機能が未発達な子供に対しては注意してくださいね。
5歳以下にはあげないほうが無難とも言われています。
中毒性を少しでも下げるには?もし中毒になったら?
ビタミンB6欠乏作用を引き起こすのは、メチルピルドキシンという成分です。この成分は熱をじっくり加えることにより、かなり減少します。
フライパンでじっくりじっくり炒ることは大切なのですね。
万が一、食べた後に、痙攣や嘔吐の症状が見られたらすぐに病院へ。ビタミンB6製剤の注射をして対処するようです。
注意点がわかったところで・・・便利な食品がたくさん!
さて、それではいざ食べたいなと思っても、大仕事がひかえてます。ぎんなんの殻むきです。最近では、殻むき処理がされ、冷凍状態になったぎんなんの通信販売など、便利なものがたくさんあります。加工食品ではアイスクリームや、もなか、たまり漬けなどもありました。
粉末にしたぎんなん茶は身体を温める効果があるそうです。
また、いちょうの葉をお茶にしたものも、以前から人気があって、血管の働きをよくしたり、認知症にも効果があるとされています。
いちょうの葉は、ドイツでは薬として認められていて、日本から輸入しているそうです。(日本国内では薬事法の関係で薬としては認められていません)
葉っぱから実まで、人間と身近にあった存在だったのですね。
さいごに・・。
ぎんなんは、薬にもなるくらいなので強い食べ物ということがわかりましたね。果肉の部分も同様です。
街や公園でぎんなんを拾うとき、決して素手でさわってはいけません。かぶれたり、はれたりすることがあります。
そういうわけで、下ごしらえは大変だったり、中毒もあるなどと聞くと、ちょっと尻込みしてしまうけれど、季節に一度は味わいたいと思わせるのが、あのつぶつぶの魅力ですね。