ぬか床の作り方は?旬の野菜で「ぬか漬け」を作る!

「ぬか漬け」とは、米ぬかを乳酸発酵させた
「ぬか床」と呼ばれるものに
野菜や肉などの食材を漬けたものを指します。

以前はどこの家庭でもぬか床を持っていましたが
最近では少なくなってきました。

しかし、ぬか漬けはぬか床の栄養分が食材に移ることから
健康に気を使う方の間で人気があります。

ここでは、ぬか漬けの歴史や栄養
ぬか床の作り方や手入れの方法について
ご紹介していきたいと思います。


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江戸時代初期に誕生した「ぬか漬」

「ぬか床(どこ)」とは米ぬかを乳酸発酵させて作ったものです。

ここに食材を漬け込んで「ぬか漬け」を作ります。

一般的にはキュウリやナス、大根などの
水分が多い野菜を漬け込むことが多いです。

肉や魚、ゆで卵やこんにゃくなどを漬けることもあります。

ぬか漬けは漬かり具合によって呼び方が異なり

あまり漬かっていないものは「浅漬け」や「一夜漬け」
漬かりすぎたものは「古漬け」や「ひね漬け」と呼ばれます。


現在の形のぬか漬けができたのは
江戸時代初期だとされています。

当時は納豆などとともに健康を維持するための
簡単な料理として食べられていました。

漬物自体の歴史はさらに古く
奈良時代には既に作られていました。

奈良時代は穀類と大豆を使った漬物がありました。

江戸時代からはこれらの代わりに
米ぬかを使うようになったとされています。


一昔前は、どこの家庭においても
ぬか床で漬物を作る風景が見られました。

後で触れますが毎日の手入れが面倒だとの理由から
最近では一部の家庭でのみ作られています。

健康に良いとの理由から
スーパーなどでぬか漬けを購入する方は多いです。

米ぬかには炭水化物やミネラル、ビタミンが含まれていて
これらを栄養にして乳酸菌や酵母が繁殖します。

それらはミネラルなどの栄養素とともに
漬けた食材に移ります。

ぬか漬けには元の食材にはない栄養素が
加わることとなります。

ぬか漬けの健康効果は多数あります。

糖尿病や脳卒中、大腸がんなどの
予防ができると言われています。


熟成には時間がかかるので、ぬか床を人から分けてもらうのも◎

それでは、家庭でぬか漬けを作る場合について
ご紹介していきたいと思います。

ここではぬか床を作る方法からご紹介していきます。

ぬか床は熟成にある程度時間がかかるため、待ちきれない場合は
知り合いから熟成したぬか床を分けてもらうのが良いでしょう。


  【ぬか床の材料・道具】
   ・ぬか付けの容器(7リットル程度、ホーローがオススメ)

  nukadoko

   ・いりぬか 2kg
   ・塩 400g強
   ・ビール 2分の1カップ
   ・赤唐辛子 6~7本
   ・にんにく 6~7かけ
   ・残り野菜(キャベツやカブの葉など)

  【ぬか床の作り方】
   ■ (1) 鍋に水10カップを入れて火にかけ
      沸騰したら塩400gを一気に加えてよく混ぜます。

      塩が十分に溶けたら火を止め、そのまま冷まします。

   ■ (2) 容器にぬかを入れ、(1)の塩水を4~5回に分けて加え
      1回加えるごとに底のほうから手で十分に混ぜます。

   ■ (3) ビールを一度に加えて、よく混ぜ合わせます。

   ■ (4) 皮をむいたにんにくと唐辛子を丸ごと加
      さらによく混ぜ合わせます。

   ■ (5) 残り野菜に塩少々を振り、ぬか床の中ほどに
      2箇所に分けて押し込みます。

      水分の多い野菜を入れると水気が出て発酵が進むため
      ぬか床が早く出来上がります。

   ■ (6) ぬか床の表面を手のひらでしっかりと押さえて平らにし
      空気が入らないようにします。

   ■ (7) 清潔な布巾を水でぬらしてきつく絞り
      容器の内側をきれいに拭きます。

      ふたをして温度が低い場所に保管します。

   ■ (8) 残り野菜を漬けたまま、
      1日に2回はぬか床を底からしっかりと混ぜ、
      (6)と(7)の工程を繰り返します。

      残り野菜は3日に1回くらい取替え
      2~3週間後にはぬか床が出来上がります。


ぬか床が出来上がったら、食材を漬けていきましょう!

続いては、食材を漬けていく手順についてご紹介したいと思います。

ぬか漬けは野菜以外でも作ることができますが
ここでは一般的な野菜の漬け方についてご紹介していきます。


  【ぬか漬けの材料】

   ・漬ける野菜(キュウリやナスなど)
   ・塩

  【ぬか漬けの作り方】
   ■ (1) キュウリは縦に所々皮をむき
      1本に対して塩ひとつまみを全体にすり付けます。

      ナスは縦半分に切り目を入れ
      キュウリと同様に塩をすり付けます。

   ■ (2) 野菜を入れやすいようにぬか床を少し混ぜ返し
      ぬか床の中ほどまで野菜を入れ、上からぬか床をかぶせます。  

      ほかの野菜への色移りを避けるため
      ナスは容器の隅に立てて入れます。

   ■ (3) ぬか床の表面を平らにし、空気が入らないよう
      手のひらでしっかりと押さえます。

      きつく絞った濡れ布巾で容器の内側を拭きます。

   ■ (4) ふたをして温度が低い場所に置き
      春や秋は7~8時間
      夏は3~4時間を目安に漬け込みます。

      冬は漬かりにくくなるため
      11~3月はぬか床を寝かせます。

   ■ (5) 取り出す際はぬかを軽く落とし、さっと水洗いして
      水気を絞り、食べやすい大きさに切ります。

      取り出したあとのぬか床は
      (3)の工程を行っておきます。

      野菜を漬けなくても1日1回は混ぜて
      手入れをしっかり行います。


ぬか床の手入れは毎日行う必要があります。

もし家を空ける際は、ぬか床の野菜を取り除き
密閉容器に入れて冷蔵庫で保管しましょう。

帰宅後に戻してよく混ぜれば大丈夫です。

手間はかかりますが
自宅で作ったぬか漬けの美味しさは格別です。

今年の春からチャレンジしてみてはいかがでしょうか?



※隠し味(ビール、ニンニク、唐辛子、昆布など)と
 塩の分量はそれぞれの好みで変わってきます。

 この動画の「ぬか床」はシンプルで標準的なものです。


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