ベジブロス まるごと野菜で作る野菜だしスープの作り方
今年の春に話題になったベジブロス
みなさんその後実践していますか?
私は、夏はお休みしました。冷蔵庫の中は、麦茶麦茶麦茶、たまに梅ジュース・・。
沸かしても沸かしても家族がどんどん飲むのです。ストックの場所がありませんでした。
さて季節が変わり、キッチンに立つのも楽しくなってきました。冷蔵庫の中も秋仕様にして、すっきりさせたところです。
今年の秋は、野菜をできるだけたくさん置いておけるようにしました。すべてはベジブロスを作るため、それを置いておくためなのです!
そのまえに、野菜の栄養分についておさらいです
野菜は植物です。自分で動くことができません。そのため外敵から身を守るには、それぞれが独自で、命を守るための成分を作り出す必要があります。それが「フィトケミカル」という栄養素です。
リコピン、ポリフェノール、カテキン、アンテシアニン・・。聞いたことありませんか?これらはすべてフィトケミカルの仲間です。
野菜の皮の部分、切れはしなど、今まで使っていなかったところにこのフィトケミカルがたくさんあることがわかりました。人間への効能としては、活性酸素を取り除く効果(風邪予防)、抗酸化作用(美肌)、などがあります。
今まで食べていた部分には、ビタミン、カルシウム、食物繊維などの栄養素がありましたが、切れはし部分までまるごと食べると、さらにたくさんの栄養が取れるというわけです。
フィトケミカルはどうやってとるのがいいの?
フィトケミカルは、厚い細胞壁に守られているので、熱を加えることでどんどん溶けだしていきます。そこで、野菜の切れはし部分をじっくり煮だすというわけです。野菜の(ベジタブル)だし汁(ブロス)、これがベジブロスなのです。
さきほど野菜をまるごと食べるといいましたが、ベジブロスはホールフード(食べ物をまるごといただくこと)の代表的な調理方法です。
ベジブロスの作り方
【どんな野菜が向いているの?】ほとんどの野菜が向いています。ただ、紫玉ねぎ、なす、など色味の強いものは、出来上がりが強烈な色合いになってしまいますので、さけたほうがよいでしょう。
私は必ずセロリの葉っぱを入れます。香りがよくなります。キノコもあると旨みが広がります。
両手いっぱいの野菜の切れはしに、1,3リットルの水、小さじ1の酒、これらを鍋で3,40分弱火でことこと煮出し、ざるで濾したら出来上がりです。琥珀色のきれいなスープができます。
【どんな味?】
当初、野菜のアクを含んだ強い味を想像していましたが、実際はなんとも言えない優しい味ですよね。甘みと旨みの両方があるのです。
実は初めて作ったとき、あまりにおいしくて、ここにマジックスパイスを少々入れて、ごくごく飲んでしまいました。
【使い方は無限大】
カレー、おひたし、味噌汁・・。何にでも使えます。
これでシチューを作り始めましたが、市販のルウを入れるまでもないことに気づき、ちょっとの調味料と牛乳でミルクスープにしました。これが、ベジブロスの最大の特徴だと思います。調味料をちょっと加えるだけで、おいしさが何倍にもなるところです。
まさにシンプル料理の基本の味だなと思いました。
風邪っ子が減る!美肌!あとは??
ある保育園で給食にベジブロスを採用したところ、園児が風邪をひいて休む日数が、年間6日から1日に激減したという記事を読みました。また紫外線予防効果も大きく、美肌も目指すことができます。
あとはなんでしょう??もう実践している方はわかりますよね。
ベジブロスを始めると、それを作るために、野菜をどんどん使いたくなります。料理が楽しくなり、レパートリーも増えます。
また、ベジブロスを始めたことをまわりに言っていると、マクロビオティックや食育に関心を持つ知り合いが増えてきませんか?
つい最近も、「あなたなら興味あるかと思って」と、マクロビオティックの料理教室に誘われ講習を受ける機会に恵まれました。そこにいる皆さんと話していると、大げさではありますが、自分の世界が広がっていくのを感じました。
野菜をまるごと食べることで、自分が周りとつながっていることに気づくことができたのです。
今年はいろんな野菜を使って、さまざまなベジブロスの味に出会ってみませんか?きっとそれが、あらたな人や世界への出会いになるかもしれません。