大学入試センター試験とは?
多くの大学が1次試験として導入している『センター試験』。
最近では、センター試験を廃止する案も出てきて、動向から目が離せなくなっています。
センター試験の概要や今後の展望についてご紹介します。
大学入学希望者の多くが受験する『センター試験』
センター試験とは、独立行政法人大学入試センターによって例年1月13日以降の最初の土日に行われる、大学の共通入学試験のことです。センター試験では、全教科・全科目の問題の回答をマークシートに記入する方式を採用していて、記述式の設問はありません。多くの大学が採用しているので、対策していれば比較的簡単に高得点が取れるのが特徴です。
1979年から1989年までの間は国公立大学の入学志望者ののみを対象とした『大学共通第1次学力試験』を実施していました。その後1990年から名称を変更し、私立大学も試験成績を利用できるようになりました。
また、2006年には英語科のリスニング試験が行われましたが、毎年ICプレイヤーに関する機器トラブルが各地で起こっています。
センター試験における受験教科・科目
センター試験の結果を入試の選抜にどう使うかは、どういった大学を志望するかで変わってきます。国公立大学においては、ほとんどの大学で5または6教科7科目、合計950点分の受験が必須になります。外国語、国語、数学2科目、地理歴史および公民、理科のうち、文系では地理歴史および公民から2科目、理系では理科から2科目を受験するのが主流になっています。
私立大学の参加も年々増加していますが、私大ではセンター試験の利用方法について各大学の判断に委ねられています。
また、平均点は各科目とも6割程度になるように作成していますが、年度や科目により想定以上のずれが生じることもあります。また、その場合同一グループの科目間で得点調整が行われることもあります。
廃止になるかも!?センター試験の今後
センター試験に対する今後の動きとして、『過去問題の再利用』と『廃止』が検討されています。センター試験においては前身である大学共通一次試験を含め、過去問題を再度出題したことは一度もありません。これは、受験生同士の不公平感を解消するためです。しかし、問題の作成の過程で題材が重複していないかを点検するのに膨大な労力を要するため、過去問の活用が検討されています。
また、2013年10月21日に教育再生実行会議はセンター試験を廃止して『達成度テスト』の創設を提言しました。レベルにより2段階の試験を設け、高校在学中に複数回受験することを求めています。
確かに、センター試験は一発勝負なので体調管理や交通事情などによって万全な体制で臨めない受験生も多数存在します。私が受験したときも雪が降ってバスがスリップしかけたので、とてもヒヤヒヤしたことを今でも鮮明に覚えています。
受験生を公平に選抜できるよう、大学入試のあり方についてしっかり検討すべきだと思います。