年金保険を考える 金融商品の選び方
保険に加入する際、商品の検討や書類の作成は、面倒なことも多いのですが、一度経験しておくと、さまざまな言葉を覚えたり、違う視点でニュースや新聞報道をみたりすることができます。
年金保険とは何か見てみましょう。
公的年金のつなぎとしての性格
公的年金=国民年金をもらえるのは基本的には65歳からです。それに対し、定年退職は60歳のところが多いです。
この間をつなぐ役割が、年金保険、私的な年金です。
民間の金融機関で、自分で商品や契約期間、金額などを決定し、申し込み、契約します。
年金保険はよく、「つなぎ資金」と呼ばれるのはそれが所以なのです。
選ぶポイント
年金保険には、終身型(一生涯受け取れる)と確定型(一定期間受け取れる)があります。また、払い込み時に受取金額を決める定額年金と、運用実績により受取金額が変わる変額年金とがあります。ここで、よくわからないから適当でいいやと思うともったいないと思います。
自分の財政状況を整理してみましょう。
衣服の片づけと同じように、まずは全部出してみるのです。
(出すといっても、金額を書き出すだけですよ!)
財形年金貯蓄、投資信託、株式運用、定期預金、生命保険
書き出してみると、私たちは実はさまざまな金融商品をもっていることがわかります。ここに年金保険をプラスすると、似たようなものが他にもあるのではと感じるかもしれません。
また、ハイリスクでも構わないのでリターンが欲しいもの、
とにかくこつこつ貯めたいもの、
必要な場合にすぐに手元に置きたいもの、これらの金額をイメージし、円グラフにしてみましょう。
財形年金は、支払った分、受け取る分ともに非課税で、かなり優遇されていますが、加入が55歳未満、一人1金融機関まで、と限定されています。勤務先が財形制度を利用していないと加入することはできません。
自営業等で財形年金をしていない人は、確実に貯められる性格の年金保険を選んでおくと安心感が増します。
また、投資信託は、リスクとリターンの差が大きく、為替の影響などを受けやすいものです。しかし少額でも元本以上の資金を得られる可能性があります。
年金保険は、変動型ではない限り元本保証です。しかし大きく元本を上回ることが期待できないので、長期的な資金を運用するという点においては物足りないかもしれません。
自由度を活かす
自分の資産状況を把握すると、どんな年金保険がよいのか見えてくると思います。年金保険は、民間の保険なので、自由度が高く選択肢が多い、これが最大の魅力です。
まずは資料請求をしたり、インターネットでシユミレーションをしたりして、さまざまな商品をみることがよいでしょう。
年金制度はわかりにくく、つい後回しになってしまいますが、これからの時代、資産の整理整頓、シンプルな資産管理は、シンプルな衣食住生活と同様に重要になっていきます。
逆に言えば、年金保険の検討で、生活設計の見直しもできるのです。
さまざまな会社の商品を見たり、社会保険労務士やファイナンシャルプランナーによる勉強会へ参加したりなど、自分で検討してみてくださいね。