お正月の風物詩!百人一首の歴史と活用
年が明けるとTVで百人一首の大会の様子が報道されますね。
百人一首とはどんなものなのか?
そして現代ではどのように活用されているのかをまとめていきます。
百人一首といえば、ほとんどの場合「小倉百人一首」を指す
古くから日本で詠まれてきた俳句や和歌。俳句は「五・七・五」ですが、
和歌は「五・七・五・七・七」と
31文字で綴る短歌の形式をとっています。
百人一首とは、100人の歌人の和歌を
一人一首ずつ選んでつくった和歌集のことです。
中でも、鎌倉時代の歌人である
藤原定家 (さだいえ、ていか) がまとめた「小倉百人一首」は
歌がるたとして広く親しまれています。
百人一首の歌人たちが生きた時代は?
百人一首には1番の天智天皇の歌から100番の順徳院の歌まで、各歌に番号がついています。
これは、だいたい古い歌人から新しい歌人の順番になっています。
それでは、時代ごとの特徴を見ていきましょう。
まず、「万葉集」の時代はいろいろな身分の者の歌が収められ、
柿本人麻呂などが有名です。
続いて、小野小町をはじめとした繊細で優美な「六歌仙」の時代になりました。
平安時代の中頃では紫式部や清少納言ら女性の活躍が目立ちました。
そして貴族から武士へと変わる激動の時代においては、
仏教を心の支えにする人が増えました。
したがって、西行や寂蓮の歌も登場します。
現代における百人一首の位置づけ
現在では、百人一首を歌集としてよりも他の用途で用いることが多いです。まずは、中学や高校での古典の教材としての活用です。
私も中学生の時に冬休みの宿題で20首暗記した記憶があります。
そのほかには歌がるたとしての活用です。
百人一首かるたは、100枚の「読み札」と同数の「取り札」の計200枚から成ります。
読み札には歌人の肖像画や作者の名、和歌が記されていて、
一方取り札には全てひらがなで下の句だけが書かれています。
百人一首の遊び方には多数あり、「散らし取り」や「逆さまかるた」、
「源平合戦」などがあります。
和歌を覚えていなくても気軽に遊べるのは「坊主めくり」です。
これは、読み札のみを使用します。
100枚の絵札をまとめて裏返して置き、
1人1枚ずつ取って表にむけます。
男性の描かれた札はそのまま自分の手札に、
坊主を引いたら自分の手元の札を全て山札の横に置きます。
そして、女性の札を引いた場合には
山札の横に置いてあった札を全てもらうことができます。
さらに、蝉丸の札を引いた場合は1回休みというルールです。
そして、山札がなくなった時に手札が一番多い人が勝ちとなります。
このほかにも、地域によっていろいろなルールが存在します。
親戚や友人が集まるお正月。
テレビゲームも良いですがお正月らしい百人一首で盛り上がってみませんか?