爆弾低気圧とは?台風とはどう違う?
最近よく耳にする爆弾低気圧 台風との違いを理解して注意しよう
最近、ニュースや天気予報で爆弾低気圧という言葉をよく聞きますね。
でも、実際に爆弾低気圧とはどのようなものなのか、
詳しくは知らない方も多いのではないでしょうか。
ここでは、爆弾低気圧のメカニズムについて調べてみましょう。
爆弾低気圧とは?
急速に発達した熱帯低気圧並みの風雨をもたらす温帯低気圧のことです。気象庁ではこの爆弾という表現に抵抗を感じる方が多いことから、
急速に発達する低気圧と表現しており、
これを気象用語としています。
ところで、この爆弾低気圧は台風のことなのだと
勘違いしてしまっている方もいるのではないでしょうか。
けれども、爆弾低気圧と台風はまったく別のものなのです。
台風との違いは?
台風と熱帯低気圧は最大風速が違います。まず台風は熱帯低気圧が発達したもので、
中心付近の最大風速が17,2m/s以上のものをいいます。
一方で、最大風速が規準を下回ると熱帯低気圧とよばれるわけです。
よくニュースなどで台風が熱帯低気圧に変わったとか、
熱帯低気圧が台風となったとか報道されますね。
これはまさにこの最大風速によるものなのです。
熱帯低気圧は、温かい空気の固まりで水蒸気をエネルギーとしているために、
暖かい南海上で発生し、発達するものです。
ですから熱帯低気圧の発生時期は初夏から秋にかけてであり、
冬に日本付近に北上してくることはありません。
爆弾低気圧は温帯定気圧が急速に発達したもの
反対に爆弾低気圧は急速に発達する低気圧のことで、温帯低気圧が発達したものです。
つまり、暖かい空気と冷たい空気の気温差が原因となっているので、
暖気と寒気の関係で発達するものであり、陸上や海上で発達することがあります。
爆弾低気圧という名前は、1978年に豪華客船クイーン・エリザベスⅡ号が大西洋を横断中に、猛烈にかつ急速に発達する低気圧に襲われた事故が起きたのがきっかけとなって、この呼称が使われるようになったといわれています。
爆弾低気圧は台風と同じ備えで
このように爆弾低気圧は台風とは違うものですが、台風並みの猛威を振るうことは同じです。
移動速度が大きく、台風のように海や山では大荒れになるというわけです。
最近はその影響で災害が起こったりしていることも多いので、
ニュースなどでもよく耳にする言葉となったというわけです。
実際に、爆弾低気圧のニュースがあった時には、強風、大雨、そしてそれらに伴う停電や交通マヒなど、台風上陸時と同じような準備をしておくことも必要だということです。